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[SPEC] ニノマエは何故当麻を殺さなかったのか

SPEC ASK - List No.08
[Q] ニノマエは何故当麻を殺さなかったのか?

 TVシリーズ時代からずっと思っていた事です。親の仇、憎き当麻。何故さっさと殺さないの?という疑問。翔・天、そしていよいよ零、そして結を見てようやく自分なりに腑に落ちる解釈が得られました。僭越ながらわたしなりの解釈をまとめておきたいと思います。かしこまりもうしあげつかまつくる!(←違う)

 


[A] どうしても殺せなかった。

 

 ニノマエには当麻を殺すチャンスは山ほど、山ほど、ありました。でも殺さなかった。

 逆に、五木谷パーティで脇の発砲から当麻と瀬文を救った。留置中の林実の処刑時も電気ビリビリ攻撃に対して怒りを露わにするも睨みの映像を残すだけに留めた。家に踏み込まれて、ビルの屋上から突き落とした時も寸前で時間を止めて当麻を生かした。つまり脅かしに留めた。

 ニノマエが当麻に強い憎しみを持っている事は途中から伝わってきたものの、積極的に当麻を殺そうとニノマエから挑むことは遂に最後まで無かった。いつも当麻から仕掛け、ニノマエはそれを受けて立つという構図。ニノマエは確実に殺人慣れしていた。だから、人殺しに躊躇いを持っていたとも考えられなかった。

 テレビシリーズを見ていた頃、「なんで時間止めてチョイチョイっと殺しに行かないんだろう」と首を傾げたものです。途中でニノマエの真の力が明らかになった時(「指パッチンが無くったって世界はそもそもスローに見えてるんだYO」)、この発言でより一層この疑問は膨らみました。しかも回を増すごとにニノマエの天真爛漫な殺戮が目立ってきました。わたしの疑問の膨らみは破裂寸前のパンパンです。他の人間はホイホイ殺すのに、なんで当麻には攻撃しないの?なんで当麻守っちゃったりしてんの?と。

 当麻が日常生活においてニノマエを警戒していなかった理由は、こうした不可解ながらも直接危害は加えてこない事を理解した上での行動であったのでしょう。

 

 地居が「当麻は絶対に殺してはならない」ということに繋がる記憶の書き換えを行った、とも考えてみたんです。しかし、ならば当麻への憎しみを消すのが一番。しかし地居も既に自分のSPECに溺れモンスターとなってしまっていた。シナリオライター気分で、当麻を取り巻く環境を作っては、観賞していた。あのモンスターと化していた時の地居ならば、当麻が自分のシナリオで死んでしまったとしても「なんだつまんないの。期待はずれだったな」とアッサリと切り捨てていたでしょう。つまり、地居は記憶を書き換えてはいない。

  となると、親を殺された恨みを持ちながらも、殺したい衝動にかられながらも「絶対に殺してはいけない」と理性に働く記憶って何だ? ―――結局、考えても考えても答えは出ませんでした。

 

 しかし零を見て解が出ました。記憶を書き換えられたその時は、当麻をサクッと殺しに行ったんですよね。そう、これが見たかったんです。そりゃそうだろ、そうなんです、これが見たかった。これが、見たかったんです。そして「いざ殺そう!」となった時、ニノマエには地居に書き換えられていた陽太としての記憶がフラッシュバックしたのです。しかも自分をいつも優しく守ってくれた大好きな姉・紗綾の顔と重なった。フラッシュバックは、ニノマエが当麻に顔を近づけた時の事。陽太にとって、姉・紗綾の口臭は昔から変わらないんでしょうか…(苦笑)。

 子供の世界は想像以上に小さい。どんなスペシャルな子供でも、経験や人脈を広げても、その子供自身の持つ世界は小さい。子供にとっての世界は家族です。父子でも母子でも一人っ子も関係ない。愛された記憶が、子供自身を育てていくのです。陽大は、口臭(体臭までも!?)が特殊スメルだった歳の離れた姉に、抱っこされ~おんぶされ~、手際よく几帳面な当麻ですからオムツ替えなんかも任されてたかもしれませんね。大人が聞いても分からないような演算を子守唄代わり寝付かされ、お漏らしをしたら盛大に笑われる。迷子にならないようはぐれないように手を繋いで歩いた日もあったでしょう。遊ぶオモチャは当麻チョイス。知らないおっさん(偉人)キャラ同士が理論を酌み交わすごっことか、訳わからん遊びに付き合わされていたかもしれません。そんなトンチキな姉だけれど、そんな姉から、いーっぱいの、たーーーーーーっくさんの愛情を一心に受けて育ってきたのです。見た目は大きくても中身はまだまだ子供のニノマエ。脳に、体に、心に家族からの愛が、当麻から受けた愛が、コホン、人の想い・という素粒子が!大人とは比にならないほど大きなスペースで彼の体中にくっついていたのではないでしょうか。

 

 ニノマエの心の中には大好きだった家族がいた。

 その家族を殺した難き爆弾魔がいた。

 その爆弾魔が、何故か大好きな姉に見えてしまった。

 

 ニノマエは自分の中で一体何が起きたのか理解出来ず、考えることも出来ず。……、そうですね。恐怖を感じたかもしれませんね。結果として、自分の手で、自分の意思では殺すことには躊躇するようになった。

 それがオカゲして結局ニノマエはタクシーでもトドメを刺せず隙を作った。死なない可能性を作った。当麻を殺せなかった。

 当麻との決戦を再度決心したのはナンシー事件。これが当麻への挑戦2回目になるわけです。ナンシーを殺害し当麻を煽ったのは、改めて当麻がイカれた爆弾魔で家族を殺した元凶であると自身に言い聞かせる為、当麻の本性(ニノマエの思う殺人鬼としての本性)を実際に改めて確認しておきたくなったからなのではないでしょうか。だからこそ必要以上に手を加え当麻を挑発したのでは無いでしょうか。(本当ならここで挑発に乗った当麻がニノマエに突進するところですが、そこは地居地居が当麻の記憶を書き換えちゃって、御120萬円の指輪を盗んだり何だりムールムールオマールムールと話は逸れてゆく……w)。

 結局、再び当麻に会ったのは地下駐車場でディアブロを狙う上野真帆をニノマエが殺すシーン。ここでは当麻には弾丸が3発向けられた状態で時間停止されています。指を鳴らせば当麻に直撃だったのに、当麻に聞こえるように「復讐しか心にない人生は不幸だ」と上野真帆に話し、当麻にも自分の力の仕組みを説明します。(改めてニノマエの力の解釈を聞くと兄弟だなぁ、ていうか陽太1人で理解しちゃったの?天才?なわけですがw)

 ナンシーの事をすぐに思い出した当麻。随分あっさり記憶を取り戻せています。地居がまだモンスター化する前だから、記憶の書き換えも雑で下手くそだったのかも。ニノマエも本編のストーリーで映像化された以上に当麻に対してたくさんのフラッシュバックを見ていたのかもしれません。とにかく、当麻の怒り心頭召喚によって強い風が吹き起こり当麻に向けられていた銃弾は飛び散り、慌ててニノマエ・ディアブロ・部下は逃げていきました。

 ちなみに結で合点がいったという点は、当麻が大量召喚しようとする時に起こる突風・風についてです。零の時、当麻に向けられていた銃弾の3発が、召喚モードと同時に吹き飛ばされていきましたよね。あの力は何なのか、気になっていたのです。結での本気召喚では、瀬文たちがふっ飛ばされていましたから、何か竜巻のようなものを起こしながら召喚しているんでしょうかね。まあ、そんなわけでつまり、当麻の力のおまけで銃弾から助かった、と。

 そして最後のニノマエVS当麻・ナンシー戦ですね。端的に言えば零での最終決戦、最終的にはニノマエが勝った。でも結局アレも当麻に対する脅かし・警告で終わりました。「腕を切断された」というのは地居に書き換えられたイメージ。実際はただの骨折でした。 訂正:腕はニノマエが切断した、とASKから解釈が変わりました。でも結局答えは変わらない。 ニノマエは気絶している当麻に対して、いよいよ本当に最後までトドメをさすことが出来なかったのです。

 

 

 結局、わたしの答えは「ニノマエはうっすらと当麻が姉である可能性に気づいていた。気づく度に記憶を書き換えられたけれど、当麻の真っ直ぐな瞳を見る度に、都度フラッシュバックが起きていた。当麻がいるといつものニノマエじゃなくて、ちょっと幼いニノマエになってしまうのは無意識からの行動であった。混乱してしまうけれど、モンスター化する前のニノマエはちゃんといつか当麻と話がしたいと思っていた。」のだと思うのです。

 自分で「自分は陽太だ」までは思い出せなかったけれど、当麻がとても大切な人であるかもしれないことには気がついていたようにも思うのです。何が真実で何を疑えば良いのか大人にだって分かりません。陽太はその中を一生懸命生きてきただけです。

 雪のシーン。当麻を殺そうとする時に「君にも見せてあげたかった」という言葉がポロリと出ます。当麻は敵・憎い敵とインプットされながらも、どこか情がつい出てしまう。……それと同時にニノマエは毒で倒れてしまう。瀕死のニノマエに向けて地居が「そう、彼は君の弟だ」と声高らかに現れた時、当麻は動揺しましたが、ニノマエは特別な動揺は見られなかった。心のなかで(やっぱり……)と思っていたのではないでしょうか。口では何だかんだ言いながらも結局今回も当麻を殺すことは出来なかったんではないでしょうか。こっそり隠れてネコにミルクをあげてしまう優しい陽太のままだったんでは無いでしょうか。

 地面に倒れ目を瞑る陽太に当麻はぴったりと寄り添って「陽太」「陽太」と呼びかけます。さぞ臭い……ゴホン……懐かしく温かい匂いに包まれたことでしょう。陽大はそれをちゃんと聞けた。そして「ねえちゃん……ねえちゃん……」と答えながら当麻の胸の中で眠りに落ちました。(の後のモンスターと化したちいちいの大暴走にみんなドン引きするわけですがw)

 

 「一生、弟殺しの罪を背負って」という言葉が地居からありました。でも、それは違う。当麻がこの時背負ったのは弟を殺したことだけじゃない。陽太は紗綾に気付き始めていたのに、紗綾は「歳が違う」のひとつで決め付け、陽太の可能性を相当早いタイミングで排除してしまったこと。「魚顔!」とニノマエに言われた時に「陽太?」と一言いっていれば、そこで無駄な憎しみは起こる事は無かったかもしれなかった。勿論ニノマエこと陽太を殺人鬼に仕上げることもなく、勿論殺さずに済んだかもしれない。1人苦しみ悩んでいたであろう陽太を抱きしめてあげられたのかもしれない。

 

 零と結が見れたお陰で改めてTVシリーズで残されていた謎の伏線の回収が出来たように思います。

 そしてこうして解釈し直すと。どれだけ当麻が深く深く傷つき苦しんでいたのか。改めて思い知らされます。しかもそれをまた地居に消される……。そして書道に…、半紙と向き合うのです。絞り出す、吐き出す……適切な言葉が浮かびませんが、少し記憶を辿るだけで頭痛が起きる体質になってしまっていた当麻でしたが、とにかく頭の中にある何か大切な記憶を頭が割れるような激痛と向き合いながら捻り出すのです。そして思い出すのです、当麻はたくさんの絶望と苦痛を思い出すのです。陽太をニノマエとして殺してしまったことも、その事自体また忘れてしまっていたことも。

 そこで当麻は言うのです。蘇った絶望の記憶の中で。

 「忘れられるわけがない、こんな大切なこと」

 ……当麻。記憶のすべてを取り戻した当麻の覚悟を決めた真っ直ぐな目、涙の入り混じったような、決意の目。思い出しても涙が流れます。

 

 なお、記憶を操作された瀬文が、自力で記憶を取り戻し、当麻のところに現れました。当麻にとっては、それは改めて瀬文を更にSPECなんてモノに縛られずに生きる光として尊敬すると共に、逆にそれが自分で自分を責める要因のひとつにもなったようにも思います。「瀬文さんはわたしの事をこんな数日で思い出してくれたのに、わたしは陽太のことをずっと……」と。ある種のコンプレックスを抱き、結果当麻はその後(翔)で封印していたSPECを使いまくるようになった。力を使う度に聞こえてくる冥界の猛者たちと闘いながら。

 

 一番辛いのは当麻。だから、翔で陽太が嬉しそうに現れ当麻について回る可愛らしい姿や、結でマダム陰にくっついて火の玉つくってはしゃぐ陽太の姿を当麻が見れたことは、本当に本当に救いでした。

 

過去に書いた記事もちょいちょい書きなおしたりします。記事作成日はリスト調整のため、手動でいじる事が多いため、観賞順ではありません。
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2015-05-23 07:20 │ from URL

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