うつつ - sacsra / NOTE

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うつつ

初見
[あらすじ]

 結婚して7年、何の不満もなく幸せな夫婦生活を送っていると思い込んでいた池島隆一。自分は妻を心から愛していたし、妻が自分を愛してくれているということも疑ったことは一度もなかった。しかし、ある雨の夜、池島隆一は見知らぬ女性から傘を差し出され、思いもよらぬ言葉を聞かされる。“あなたの奥さんは私の夫と不倫をしています――”。一体、この女の言うことは本当だろうか? しかし、確かめる勇気はない。当たり前だと思っていた夫婦の絆、永遠に続くと信じて疑わなかった結婚生活。池島隆一の穏やかな日常が、女の一言であっけなく崩壊していく……。

 結婚記念日。 

 イカスミパスタを初めて食べたという夫。わたしはたまに食べるわよという妻。え?誰と?と聞く夫。友達と、たまによ?という妻。 

 イカスミパスタのお代わりをねだった直後に写真を撮ろうと切り出す夫。ちょっと待って、と夫のお代わりを準備している妻が言う。 

 写真を取りながら、結婚何年目?と妻が言う。8年目?と夫は答える。7年目よ、と妻が笑う。

  

 

 冒頭のシーンはこんな感じだった。あらすじや、最初からの展開である程度の事は予想がつく。そして予想通りに進む。2時間サスペンスの豪華枠でやれば十分じゃないか、と思いながらぼんやりと観ていた。音楽担当が中田ヤスタカ氏だったことに興味をもって鑑賞したのだ。

  ところが、本当に最後にどんでん返しが来る。しかも行き着く暇もなく続けてどんでん返しが起こる。なので、頭が一瞬ついていけなくなった。久しぶりにそのまま続けて2度見た。

 

====

夫:佐藤浩市、妻(公美子):大塚寧々

女(幾子):宮沢りえ 男(英介):斉藤陽一郎

妻の友人(下の階に住む長田さん):小島聖

 

 

シーン①

・金曜日、夫は会社で残業をしている。

・誰かの忘れ物の携帯が鳴り続ける。電話にでると携帯の持ち主と、かけてきた双方の人間が分かる。部長と部下の若い女性社員だ。社内不倫のようだ。

・暫くしてその携帯の持ち主である部長が、携帯を取りに会社に戻ってくる。残業している夫に向かってそんな雑務、若手にやらせろよ、と話す。夫は妻は同窓会、早く帰っても仕方が無いし、せっかくの金曜だから、と返す。じゃあ飲みにでもいけよ、とその部長は話す。

 

 

シーン② 不倫開始

・軽くお酒を飲んだ帰り道。着物を着た女、幾子(宮沢りえ)と出会う。女はそのまま夫の家までついてくる。女は夫のことを知っていた。夫はそれを不思議に思いそのまま部屋へ通す。

・女は話しだす。自分の夫である男英介と、あなたの妻が不倫しているのだとを切々と語る。

・女の手土産のうなぎを床に落とす。

・そのまま夫は女と肉体関係を持つ。そのシーンでは、黒い血のような液体が天井の壁の隙間からゆっくりと流れ落ちてくる様が起こる。

・翌朝、妻をベランダから突き落とす錯覚を見る。洗濯物が邪魔だとバタバタするがハッとして我に返ると洗濯物は無い。妻も突き落としていない。下を見ると帰り途中の女が上を見ていて目が合う。

・暴れた際に鉢植えを倒す。

 

 

シーン③ 妻(公美子)帰宅

・土曜日、夫(佐藤浩市)はパチンコ。景品に時計を貰って帰ってくる。

・妻帰宅。鉢植えの土を壊した事について夫に不満を漏らす。

・妻は、寝室用にと青いスタンドライトを買って帰ってくる。

 

 

シーン④ 疑心

・様々な事から妻の不倫に疑いの妄想は膨らみ続ける。そして女との不倫が本格的に始まる。

・部屋から見覚えの無いジッポが出てくる。妻は友人(下の階の長田さん)の彼のものだと言う。エレベーターで友人と居合わせた夫は試しにジッポを落とし友人に拾わせる。微塵の動揺も見せなかった友人の姿を見て、夫はジッポの持ち主は友人のものでは無いと思う。

・その後、女の前でジッポを使うと男、英介のものだと言う。

(ちなみに女の運転する車でフレンチへ向かい赤ワインを飲んでいる。帰りのシーンの描写は無いが飲酒運転、もしくは代行を頼んだと考えると随分ダサい…10年前の作品だからかな…)

・家に帰ると妻がうなぎを買ってきている。口論となりうなぎを床に落とす。うなぎが床に落ちるシーンはこれで2度目。

・出張と嘘をつき自宅を覗く。妻に電話をかけると慌てた様子で「今?自宅にいるわよ?」と答える。自宅には部屋の明かりがついていない。

・ある帰りの日。スタンドライト(前に妻が買った青いスタンドライト、寝室に設置している)がついている事を確認する。急いで部屋へ帰ると慌てて上着を羽織った妻が玄関へ迎える。夫はそのままベッドを確認に行くがスタンドライトはついていない。布団をはいでシーツを確認する。ベッドシーツに乱れは無い。

 

 

シーン⑤ 殺人計画および実行

・出張の予定だと伝えておき、男と妻を会わせるように仕組む。すべて女の誘導。

・ベランダで月を見る妻。急な夫の帰宅に慌てる。テーブルに花を飾り化粧をしている。明らかに男を待っていたように見える。

・妻は慌てた様子のなかで「明日、友人と出かける予定だが、時間を決めていないからその連絡をしてくる」と話す。

・ここで初めて疑心が確信に変わる。夫は恐らく心のどこかでずっとギリギリまで妻を信じていた。

・夫は、パチンコの景品の例の時計で、妻を殴り殺す。

・鏡は割れていない。

 

 

シーン⑥ 妻死亡

・第一発見者は友人(長田さん)だった。妻と10時に約束していたのにチャイムを鳴らしても一向に部屋から出てこないのでおかしいと思い合鍵で部屋に入ったという。

(しかし本当に男と会う予定なら翌朝10時に他の予定を入れるだろうか?)

・過去に家の鍵を無くし困った事があった事から合鍵を託されていたと友人は言う。

・現場検証の際、青いスタンドライトは倒れている。

 

 

シーン⑦ 疑心2

・家の鍵はかけずにいたのに「鍵はかかっていた、だから合鍵で開けた」と話す長田の嘘から、必然的に「鍵を持っている人間の犯行」となり計画は崩れる。夫は焦る。

・実のところ、浮気をしていたのは友人の長田なのではないか。合鍵を使って部屋で男と会っていたのではないか。妻は関係無かったんではないか。また苦悩する。

・長田を問い詰めに行くと長田が体の不自由な夫を実に献身的に支えている姿を目の当たりにする。

 

 

シーン⑧ 

・妻が実際に不倫旅行をしていたのか。写真を持ってホテルを尋ねる。恐らくまた不倫をしていないと信じたくなったのであろう。友人ではなく妻で間違いないとホテルマンに言われなんとも言えない気持ちになる。

・そして女と連絡が取れなくなる。

・慌ててシーガル、公美子・英介が経営している店を探す。だが見つからない。

・刑事がやってきて様々なことを話される。英介はシーガルにいた、アリバイがあったことを聞かされる。

・シーガルなんて店は存在しないと夫(佐藤浩市)は否定するが、刑事は淡々と実在すること。家の目と鼻の先にあることを話す。

 

 

シーン⑨

・暗転。英介が妻公美子の家を訪ね、女が夫にしたことと一言一句違わず同じ流れで妻に夫の浮気について話し、追い詰めていく。

・何故か部屋の鏡が割れている。

※ちなみに男のジッポが夫の疑心が始まったタイミングで既に家にあった事、男が夫の出張に行っている時に妻に接触している事から、接触は男の方が先だったと考える。

 

 

シーン⑩

・夫が殺すその瞬間、公美子もスタンドライトを握りしめていた。つまり相打ちだった。

・逮捕される。意味深なシーンが続く。

 

 

シーン⑪

・夫、目が覚める。シーガル。シーン①の日だ。夢オチ。慌てて家へ帰る。そこには同窓会に行かなかったと妻が笑顔で待っている。幸せを噛み締めながら着替えをしていたら、公美子に殺される。

 

 

で終わる。

 

どんでん返しがドドッドドと続く。終わってから、パズルのピースを集める作業が残された。

 

***

 

 

 最後のシーン、妻が夫を殺害する部分。青いスタンドライトを使っていた。でも、シーン①からシーン⑪に飛んだのだとしたら、まだスタンドライトは家にまだ無いはずなのだ。だから、殺害されるシーン自体もまだ夢の中なのでは無いだろうか。

  とは言え、実際に最後のシーン通りに妻に殺され、朦朧とした意識の中、夢を見たのがシーン②からなのだ、という風にも解釈出来なくもない。スタンドライトを土曜日に妻が持ち帰ってきた、と思っているのは、「うつつ」の世界でのこと。実際は以前からそこにあったものなのかもしれない。

  冒頭の結婚記念日の回数の違い。初めて女が部屋に入り込んできた日の様々な錯覚。(壁から滲み出る血や、妻をベランダから突き落とすシーン。洗濯物。)思えば妻をベランダから突き落とす際に妻は必死に謝っていた。もしかしたら夫の殺害に対して謝っていた…?

 

  全部が「うつつ」と取れる。恐らくシーガルの店に行き小原夫婦(宮沢りえ達)に会ったのは事実だ。会社のメンバや長田夫妻の事も事前に知っていた。だから夢に出てきた。きっと天海祐希にもどこかで会っている。じゃないとシナリオとして意味が薄まる。

  つまり、それ以外の全てが「うつつ」ということなのか?

 

 結局、金曜日。残業。妻は同窓会に行くと言っていた。外は雨。家の近くの飲み屋にフラリと立ち寄り深酒をした。それは事実。それ以外は全て確証の無い事。

 

 「真実なんて誰も知らない。それが面白いんじゃないの」みたいな事を女は言ってた。けれど、スッキリしない。「うつつ」難しかった。誰か見た人いないかなあ。

 

 

過去に書いた記事もちょいちょい書きなおしたりします。記事作成日はリスト調整のため、手動でいじる事が多いため、観賞順ではありません。
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