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最強のふたり

初見
[あらすじ]

 パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。彼の新しい介護人募集の面接にやってきたのは、いささか場違いな雰囲気の黒人青年ドリス。スラム街に暮らす彼の目的は、失業手当をもらうための不採用の証明書だった。周囲の憐れみの同情と腫れ物に触るような態度に辟易していたフィリップは、そんなドリスのふてぶてしい態度に興味を抱き、思いつきで採用してしまう。ドリスには介護の経験がないばかりか、趣味や生活習慣にいたるまで互いが歩んできた世界はまるで水と油。いつまで持つかと思われたが、障がい者相手にも遠慮することなく本音で接するドリスは、他の誰よりもフィリップの心を解きほぐし、いつしか2人は固い絆で結ばれていく。

 心あたたまるヒューマニズム、王道のハッピーエンド映画。

 

 とにかくドリスが良かった。全てのシーンでドリスが良かった。フィリップの手となり足となり、時にはフィリップの心となった。心がシンプルで、健やかで、実直で、迷いがなく、頼もしい。フィリップの相棒として文句のつけどころがない。

 

====

 

 ドリスは「ああ!ごめんごめん」とフィリップを健常者と同じように扱う。そのうちフィリップとの接し方が様になってくるけれど、障がい者の介護というよりは、フィリップとの日々という生活風景。

 

 わたしの周りには障がい者はいない。ただ、わたし自身がフィリップに近い経験を持っている。

 

 長期的な病に侵されていた時、周りが、わたしのことを特別扱いした。腫れものに触るように、どうしたらわたしを傷つけないでいられるのか、わたしにかける言葉が見つからず苦笑いをする友人たちの顔はたくさん見た。今までの世界とは全然違った。自分自身、病気のことも苦しかった。だから1人でいても誰かといてもいつも苦しかった。

 

 

 

 富豪だからこそ進む話だけど、今回の場合は富豪であることが全てプラスなわけではない。死ねない。最愛の妻のいない日々。取り繕った笑顔を向ける親族に使用人。孤独が続く絶望。ドリスとの出会いは奇跡だった。

 

 ドリスは素晴らしかった。ワンピースのルフィのようだなあとか思ったけど、ルフィのようなわかりやすい信念なんぞ持たず、ドリスはただそこに自然にいて、自然に振舞って、自然に周りを楽しませてくれる。とにかくドリスが素晴らしい。どこのシーンでもドリスがいい。ドリスが希望だ。ドリスがいるだけで場が華やぐ。ドリスが悲しい顔をしているだけで場が悲しむ。

 

 

 

 ドリスを家に帰してあげようと思ったフィリップの優しさにも心が温まった。ドリスが必要なのは自分だけではない。ドリスの家庭環境を聞いてそれでも笑っているドリスを見て、フィリップは決意せざるを得なかった。

 

 

 ドリスがいなくなった後のフィリップの生活は、ドリスに出会う前の姿に。ただ、どリスといた時間があった分、更にフィリップには辛かった。最初はフィリップも努力した。普通に接してくれ、白衣は脱いでくれ、たばこを吸わせてくれ、色々。そのうち疲れて、食事も取らなくなり、髭もぼーぼー。あのヒゲの意味は、もしかしたら、お風呂介護を拒絶してたって意味じゃないだろうか。髭を剃られることを拒絶してたんじゃないだろうか。

 

 

 ドリスがフィリップの凝り固まった孤独を少しずつ少しずつまたドリスの大きな笑顔でほぐしていく。フィリップの髭で遊ぶ。嫌がるフィリップ。笑うドリス。

 

 色んな事を考えさせられた。良作。

 

 

 

 わたしはこれが実話であることを知らないで観ていたので最後びっくりした。いきなり実物が出てきた。実際のドリスはなんと起業し社長になって、フィリップは再婚したそうだ。素晴らしいのだけど、誰がこの話を映画化したのだろうと思って少し興ざめしてしまった。映画の中の2人は、2人の間柄を周りに吹聴して自慢してましてや映画化なんて望みもしないだろうし、ドリスが興行を考えたとも考えたくなかったからだ。賛否別れる現実じゃないのかなと思う。映画は素晴らしかった。

 

 

過去に書いた記事もちょいちょい書きなおしたりします。記事作成日はリスト調整のため、手動でいじる事が多いため、観賞順ではありません。
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